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マイナス金利の影響からどうやって資産を守るか?

マイナス金利の影響からどうやって資産を守るか?

私たちは長い間プラス金利の時代を生きてきました。

つまり、

他人からお金を借りると利子を支払います。

逆に他人にお金を貸すと利息がもらえます。


しかし、

これからは本当のマイナス金利の時代に突入しようとしています。

 

銀行に預金しても利息がほとんどもらえません。

また、悲しいことに、

取り戻すお金は最初に預けた金額より

少ない場合があります。

これは、銀行に預金し、

銀行に利子を払うのと同じです。


この現象は金融市場において

次第に多くみられるようになっています。

例えば、デンマークで3番目に大きい銀行は

年利マイナス0.5%の住宅ローン商品を打ち出ました。


そして国際決済銀行のレポートで

世界中のマイナス利回りの債券規模は

過去最高の20兆米ドルに達したと発表しました。


この金額は世界の国内総生産(GDP)比約20%に匹敵し、

2008年の金融危機のさなかでさえ

可能だと考えられなかったであろう水準に達していると指摘しました。。

マイナス金利政策は、中央銀行が経済を刺激するため

当然、経済が刺激される同時に副作用も招きます。


富裕層と貧困層の間のギャップを広げます。

信用力のあるお金持ちがお金を借りることは

非常に容易であり、調達コストを安く抑えられる分、

金融資産の価値上昇により

さらに資産を築き上げていきます。


一方、貧しい人は同じマネをできるはずがないです。


同様に、大企業と中小企業の間の資本力ギャップも広がります。

上場企業が株式の買い戻しを続ける理由になります。

お金はもはや重要な資源ではないため

キャッシュフローが良好な状態である限り、

会社を運営するための自己資本さえも必要なくなります。

いわゆる「自社株買いで債務超過」現象が起きます。


有名な例としてKFCの親会社ヤムブランズ、

格付け会社のムーディーズ、

ドミノピザ等は会社の純資産実際にマイナスです・・・

マイナス金利の時代において、流動性が最大のリスク

ここ2年間で、大規模なファンドや資産運用会社は大きな打撃を受けました。


まず、スイスの資産運用会社の例です。

GAMホールディングスは、

絶対収益型債券ファンドで最も知られています。


このファンドは70億ドルを超える資産を運用していたが、

昨年繰り上げ償還を完了し、投資家にプレミアム付きで払い戻しました。

この事件で、ファンドマネージャーのティム・ヘイウッド氏は解雇され、

GAM株価は60%以上も急落しました。


事件のカギは、このファンドが流動性の低い債券に大きく集中していたことです。


流動性が低いため、利回りは高くなりますが、

しかしこれが投資家の心配の種となりました。

自信喪失した投資家はファンドを償還を求め、

最終的にファンドは余儀なく清算されることになりました。


もう一つの例はH2Oアセット・マネジメントです。


約300億ユーロの資産を管理するロンドンに拠点を置く

H2Oアセットの運用するファンドが

流動性の低い社債に注力していることに対して、

米投信評価会社モーニングスターは「流動性と適切性」を問題視し、

該ファンドの格付けを取りやめました。


これがきっかけに投資家はファンドを売却し、

H2Oアセット全体は非常に多額の資産が流出してしまいました。

流動性危機は債券型ファンドだけでなく、株式型ファンドにも当然起きます。

今年2月、韓国最大のヘッジファンドLIME資産運用も、

流動性問題のため投資家による

ファンドの償還で販売を一時停止しました。


このファンドは中小企業の転換社債に

多額の投資をしていますが、

韓国の株式市場はここ1年で30%近く下落しており、

転換社債市場では、

流動性欠如の問題が浮き彫りにされた形となったわけです。


ちなみに、転換社債(CB)または転換社債型新株予約権付社債は、

一定の条件で株式に転換できる権利(転換権)のついた社債です。

「債券の特性」を持つ一方、転換権を行使すれば

株式に転換できるため「株式の特性」を併せ持っているものです。


これらの流動性の問題が、

商品の異なる国で起きているのは偶然ではありません。

私たちはゼロ金利、マイナス金利の時代にいるからです。


したがって、より利益追求できる商品を見つける必要があります。

その時、信用格付けや流動性について妥協せざるを得ないでしょう。


これは強気相場で問題を引き起こしません。


政府、企業、個人の債務も増加していますが、

お金を返さなくていいわけではないです。

少なくとも経済が崩壊するまでは、返済は要求されません。


例えば、コワーキングスペース運営のWeWorkは

数か月前の評価額が470億米ドルだったにもかかわらず、

今はもはや破産寸前です。


このような急激な変化は、ファンダメンタルズや市場金利とは何の関係もありません。

明らかに、投資家はこのマネーゲームに、自信を無くしたからです。


これが、現在私たちが直面している市場環境です。

日本はマイナス金利政策が継続される可能性は高いです。なぜなら経済を刺激しつづけるためです。

結局は、資産保全するも、資産運用するも、

リータンを追求するに伴うそのリスクを

分散投資によって出来るだけ低減させるという王道を貫くことが重要なのです。

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